こんにちは!
アリアスペットクリニック動物看護師の佐野です。
最近は暖かさを感じるとともに、雨の降る日が増えましたね。
今年の春も、つかぬ間の内にこのまま梅雨に突入してしまうのかと、気になって調べましたら春の雨と書いて“春雨”の時期にちょうど当たるらしいのです。
良かった。まだ春でした。
春雨とはしとしとと細く静かに降る様子を指すのだそうですが、風や雨脚の強い日もチラホラ。
思うように、お散歩に行けない日もあるのではないでしょうか?
さて今回は、せっかくのおうち時間にオススメな、
おうちのワンちゃんとの絆をより深めるトレーニングをご紹介します!
今回のトレーニングは、昨年末から当院に行動診療の専門医としていらしている大石先生に監修していただきました!
大人のワンちゃんにも有効で、とっても簡単なのでぜひチャレンジしてみてください!
家族一人一人が毎日5分程度、一緒に楽しんで行ってください!
このトレーニングの目標は、ワンちゃんがご家族の合図(コマンド)に従って、落ち着いて自分の場所にじっとしていられることが出来るようになることです。
〇ご褒美
ワンちゃんに楽しみながらコマンドを覚えてもらうように、大好きなフードやおやつなどを準備しましょう。
〇実施時間
いつでも大丈夫ですが、ごはん前のおなかがすいているときに実施すると効果的です。
〇コマンド(合図)
このトレーニングでは「おすわり」「伏せ」「待て」などの簡単でワンちゃん自身が自信をもって出来るコマンドを使用しましょう。
慣れてきたら、徐々にいろんなコマンドを教えていってかまいません。
〇練習方法
POINT
・コマンドは1度だけ(きちんと誘導する)
・コマンドは低めの穏やかな声で
・よい行動をとったらすぐ(1秒以内)に言葉やご褒美で褒める
・おやつは小さくちぎったものを用意するか、いつものフード(少しおやつを混ぜて)をご褒美代わりに使う
・違う行動をとったときは、違うことを伝えるコマンド(「違う」など)を発し、10秒間完全に無視する(目を合わせない)
・1回に長時間続けない
飽きる前に、ご家族の方から切り上げる
・ワンちゃんも人間も楽しんで行う
STEP1
【ご褒美で誘導して正しい行動を教える】
正しい行動が取れたら、誘導に使ったご褒美を必ず与える
まずは、コマンドは掛けずに行う
STEP2
【犬がスムーズにその行動をとれるようになったら(自分が上手に誘導できるようになったら)、コマンドを誘導の前にかける】
犬が正しい行動をとったらすぐに➀言葉で褒め、それから誘導に使った②ご褒美を与える
STEP3
【おやつを持たない手で誘導し、犬が正しい行動をとったら➀言葉で褒め、反対の手から②ご褒美を与える】
STEP4
【誘導する動作を徐々に小さくし、コマンドだけで合図する】
犬が正しい行動をとったときに➀褒めて②ご褒美を必ず与える
STEP5
【②ご褒美の頻度を徐々に減らし、不規則に与えるとき・与えないときを作る】
(ご褒美のない時でも必ず①言葉で褒める)
〇練習場所
STEP1 【室内】
必ず床の上で練習し、ソファやベッドなど犬がお気に入りの場所は避ける
STEP2 【屋外】
家の近く、公園、全く知らない場所、駅前、動物病院など
練習場所は徐々に難しくしていきましょう。
STEP3 【条件を変える】
静かな時間帯、騒々しい時間帯など
新たな場所で練習するときは、初めから教えるつもりで練習してください💡
いかがでしたか?
何かを教えるときに同様の方法をとっていた方もいるのではないでしょうか。
今回のトレーニングは新しいコマンドを教えるときにももちろん使えますが、当たり前のように出来ることを毎日ちょっとした時間に行うことが重要で、オスワリやマテがまだ難しいようであれば、“アイコンタクトをとる“や”名前を呼んで近くに来る”などでも充分です!
わんちゃんが自信をもって出来て、「褒めてもらえる!」となるようなことを繰り返すことで、わんちゃんに自信をつけ安心感を与えストレスを取り除いていきます。
そうすることで飼い主さんとの信頼感・安心感につながっていき、よく声を聞いてくれるようになり、興奮しすぎる場面を防ぐことが出来るようになるかも知れません。
専門外来(行動診療・認知症外来)では、病気・問題行動だけでなく、こうした日頃から出来るしつけもご紹介しています。
「この育て方でいいのか?」などおうちの子に合わせて飼い主様の不安・疑問にもお答えします。
人とワンちゃん、お互いを理解して問題行動を防ぐことにも役立ちます。より良い関係を築くためにぜひお役立てください!
アリアスペットクリニック
動物看護師
佐野
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