歯周病ってなに?

こんにちは。

アリアスペットクリニック 獣医師の岩上です。


今回のテーマは歯周病!

口の中は目に見えるところですし

口臭という点でも

気付きやすい場所なので

気になってる方も多いのではないかと思います。


そんな歯周病について

ちょっと詳しくなってみましょう!







○歯周病って何?

口の中には細菌やウイルスなどがたくさん存在しています。

歯周病の原因はその歯周病原細菌です。




歯垢(プラーク)が付着すると

プラーク中にいる歯周病原細菌に対して

体が炎症を起こし、

その結果、引き起こされるのが

歯周病というわけです。






歯周病は歯肉炎と歯周炎に分けられます。

歯肉炎は歯肉のみが炎症を起こしたもの、

歯周炎は歯を支えている骨などにも炎症を起こしたものです。




歯周病がひどくなると

歯を支えてる骨が炎症で溶けてしまいグラグラして抜けてしまうのです。

骨を溶かして薄くなると顎の骨が折れることまであります。

怖いですね!


そんな怖い歯周病、実は…

3歳以上のワンちゃん、ネコちゃんの76.3%が罹っていると言われ

特に小型犬の方が大型犬よりも歯周病が悪化しやすいと言われています。





○歯周病ってどのように進行するの?

歯周病の始まりは

歯の表面にベクリルというタンパク質の被膜が出来る所から始まります。

そこに歯周病原細菌が付着しプラークになります。

このプラークが厚く強くなったのがバイオフィルムです。

これらを放っておくと歯周病が進行していってしまいます。



一番の問題は、このバイオフィルムまでははっきりとは目に見えないことです!!

じゃあ、目に見える茶色い汚れはなんなのか?

あれらの多くはプラークが唾液中のカルシウムなどを取り込んで出来た歯石なのです。

目に見える茶色い汚れは歯石

もちろん歯石も良いものではありません。

しかし、歯周病は歯石ではなくプラークの時点で引き起こされるのです。

歯石は簡単には取れません。

歯石なってからのケアでは無く歯石なる前のバイオフィルムまでに対処が必要です。


○治療は?

歯周病の治療は症状の軽いものは

歯石、プラークの除去(スケーリング)と歯面研磨です。




ヒトのスケーリングとは異なり

ワンちゃん、ネコちゃんでは全身麻酔になります。



重症のものは抜歯が必要な場合もあります。

歯肉炎まではスケーリング等で改善の可能性があります。

歯周炎まで進行しているものは完治が困難な場合が多くなります。。


健康な状態

中程度の歯周病

重度の歯周病(顎の骨まで溶けている状態)


無麻酔の歯石除去というのを聞いたことがあるかもしれません。

しかし、無麻酔歯石除去は表面の見えている歯石しか取れず裏側や歯周ポケット内などにプラークが残存してしまい治療としてはほとんど意味がありません。

獣医療先進国と言われる米国の獣医歯科学会では、「無麻酔スケーリングは行うべきではない」と公式に発表もされています。



○デンタルホームケアが重要!

スケーリングは全身麻酔。

やらずに済むよう日頃からのホームデンタルケアが重要です。



歯磨きをせずに放っておくと

バイオフィルムは24時間

歯石は3〜5日で作られてしまいます。

歯石になると歯磨きでは落とせなくなります。

なので、1日1回の歯磨きでバイオフィルムまでのうちに落とすことが大切です。




歯磨きのやり方!

①まずは口の中に指を入れて慣れさせる所から始めましょう。

②慣れてきたら濡らしたガーゼで表面を擦ります。

③これでも大丈夫そうなら歯ブラシを使ってみましょう。


動物用歯ブラシまたは小児用のものでもかまいません。

ガーゼ同様に濡らして磨きます。

ペット用の歯磨き粉もあり美味しく出来ることもあります。


歯ブラシが効果が高いですが

難しい子はガーゼでも効果は出ます。

歯磨きガム、デンタルシートなど

組み合わせて口腔内環境改善に努めましょう。



今回は歯周病についてちょっと詳しく解説してみました。

いかがでしたでしょうか。

アリアスペットクリニックでは、

わんちゃんの歯科検診キャンペーンを実施中です!



この機会にぜひ、愛犬のお口のケアについてご検討ください💡

またデンタルケア、治療についてはいつでもご相談下さいね。


アリアスペットクリニック

獣医師

岩上慎哉



参考文献、画像引用

基礎から学ぶ 小動物の歯科治療vol.1 藤田圭一