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無菌性結節性脂肪織炎

症例

皮膚科・耳科

無菌性結節性脂肪織炎とは?

皮下の脂肪組織に炎症が起きる疾患を脂肪織炎と言い、その中で原因が特定できないものを無菌性結節性脂肪織炎と言います。

脂肪織炎の原因としては、外科手術の際の縫合糸や細菌・真菌感染、

注射部の炎症、エリテマトーデス・血管炎・薬疹などの免疫介在性など様々なものが挙げられます。

犬では稀に発生し、猫では極めて稀に発生します。

好発犬種は、ミニチュア・ダックスフンドですが、その他の犬種でも発生します。年齢は3−5歳、性別は去勢オスに多いという報告があります。




症状は?

初期症状は、皮下の結節が単発、もしくは多発的に発生します。

徐々に大きくなっていき、瘻管を形成し、その後自潰します。そこから膿性の滲出液や脂性の混濁液を排出します。

好発部位は、頸部、体幹、肩部、臀部、鼠径部、四肢の近位などです。

皮膚以外の症状として、発熱、食欲不振、倦怠感、疼痛などを伴うことがあります。



     

診断は?

臨床症状より、無菌性結節性脂肪識炎を疑い、結節性の病変部は針吸引を行います。自潰、排膿している部位は押捺塗抹検査を行います。

変性していないのに好中球や、細胞質に空砲を有する泡沫状マクロファージが確認されます。

無菌性を確認するために、細菌培養検査を行ったり、確定診断として、皮膚生検を行うこともあります。





           

治療は?

治療には免疫抑制量のステロイドを使用することが多いです。治療反応は比較的良好です。ステロイドを減量していくのに、免疫抑制剤(シクロスポリンなど)を併用することもあります。

単発での場合は、外科的に取り除くことが有効なこともあります。




        

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