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ニキビダニ症

症例

皮膚科・耳科

ニキビダニ症とは?

毛包内に常在する毛包虫が何らかの要因によって増殖し、炎症などを引き起こす疾患です。

Demodex canis、D.injai、D.corneiなどの種類が存在します。

犬、猫共に発生しますが、猫では極めて稀です。



Demodex canis



症状は?

脱毛や皮膚炎、掻痒など様々な症状を示します。毛穴に生息する毛包虫が要因のため毛穴に一致した症状が見られます。

また局所または汎発性に発生し、局所性では顔面や四肢に好発します。



要因は?

ニキビダニ症は生後18ヶ月齢以内で発症する若年発症性と4歳齢以降で発症する成犬発症性に分かれています。

・  若年発症性

遺伝的要因や栄養状態などの関与

・  成犬発症性

内分泌疾患や薬剤の影響(免疫抑制剤やステロイドなど)などの関与

が挙げられます。


診断は?

皮膚掻爬検査や抜毛検査などを行います。



皮膚掻爬検査は鋭匙やメスの刃で皮膚を血が出る程度まで擦る検査です。

血が出るまで行う必要があるので疼痛を伴いますが、感度が高い検査です。

抜毛検査は症状がある部位の毛をピンセット毛を抜く検査です。痛みが少なく犬が許容しやすい検査になります。またセロテープを患部に貼り付けて、付着したものを観察することもあります。

ニキビダニ症が疑われるが、なかなか検出がされない場合は皮膚生検を行い、皮膚病理検査を実施することもあります。

                         


治療は?

主には駆虫薬が用いることが多いです。若年発症ではシャンプー療法も用いることがあります。

・  駆虫薬

大環状ラクトン(イベルメクチン、ドラメクチンなど)

イソオキサゾリン化合物(ネクスガード、シンパリカ、ブラベクトなど)


近年はイソオキサゾリン化合物含有のフィラリア薬(ネクスガードスペクトラ、シンパリカトリオなど)もあります。





 


駆虫したから大丈夫という訳ではなく、背景に何があるのかが大切になります。

場合により血液検査、ホルモン検査、超音波検査なども必要になることがあります。

なかなか治らない湿疹や脱毛などに気づかれた時はご相談下さい。

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