top of page

犬の帝王切開
症例
救急科
犬の帝王切開は、人間と同じように、お腹を開いて赤ちゃん(子犬)を取り出す手術です。自然分娩が難しい場合や、母犬や胎児の命を守るために行われます。
適応
以下のようなケースでは、帝王切開が推奨されることがあります。
頭が大きく産道を通れない犬種(フレンチブルドッグ、チワワなど)
陣痛が始まっても1時間以上産まれない
赤ちゃんの心拍が弱っている
母犬が高齢、もしくは体調が悪い
前回の出産で難産だった
計画的に行う「予定帝王切開」と、緊急で行う「緊急帝王切開」があります。
手術の流れ
事前検査:レントゲンや超音波で胎児の数や状態を確認します。
麻酔と手術:安全に麻酔をかけ、お腹を切開して子犬を取り出します。
子犬の蘇生:取り出された子犬にすぐに呼吸を促す処置をします。
縫合と回復:母犬のお腹を縫い、回復室でしっかり見守ります。
母犬は手術後数時間で目を覚まし、子育てを始められることもあります。

注意点・リスクは?
麻酔のリスク(特に高齢犬や体調不良の場合)
出血や感染のリスク
術後の痛みや母乳が出にくくなること
ただし、経験豊富な獣医師が対応すれば、リスクは最小限に抑えられます。
帝王切開を予定する場合のポイント
出産予定日の1週間前には、病院でレントゲンやエコーを受けましょう。
夜間や休日に出産の可能性がある場合、24時間対応の病院や緊急手術ができる施設を事前に探しておくのがおすすめです。
「自然分娩でいける」と思っていても、途中で帝王切開に切り替わることもあります。
最後に
帝王切開は「自然ではないお産」と思われがちですが、母犬と子犬の命を守るための大切な手段です。安心して出産に臨めるよう、早めにご相談ください。



bottom of page