top of page
02-01-group_Mono_edited.png

猫喘息

症例

呼吸器科

猫喘息は、気道(気管や気管支)の慢性的な炎症により、気道が狭窄し呼吸が困難になる病気です。発作的に咳き込んだり、呼吸困難になったりします。


◆ 原因

主にアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)への過敏反応が原因とされます。

・ハウスダスト(ダニ・カビ)

・タバコの煙

・香水、スプレー類、洗剤などの化学物質

・花粉・ストレスや寒暖差

これらの刺激によって、炎症や粘液の分泌が起き.気道が狭くなり呼吸困難を引き起こします。



◆主な症状

  • 咳(特に発作的)

  • 喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという音)

  • 呼吸困難(開口呼吸や腹式呼吸)

  • 元気消失、運動を嫌がる

  • 重症の場合はチアノーゼ(舌が青紫色になる)を示すことも。



◆診断

猫喘息は除外診断(他の病気を除外することで診断)されることが多いです。


◯主な検査

  • 胸部レントゲン:気道の肥厚、過膨張、肺の模様の変化などを確認

  • 血液検査:好酸球の増加など◯特殊検査

  • 気管支洗浄(BAL):気道内の細胞を調べる(好酸球の増加)

  • PCRや培養:感染症の除外(猫ヘルペス、クラミジアなど)


治療法

治療の中心は、気道の炎症を抑えて呼吸を楽にすることです。


◯急性期

  • 酸素吸入

  • 気管支拡張薬(注射または吸入)

  • ステロイド(注射または内服)


◯慢性期(維持療法)

  • 生活環境の改善(アレルゲンの除去)

  • 気管支拡張薬の吸入

  • 内服ステロイド

  • 吸入ステロイド




◆まとめ

完治は難しいものの、多くの猫ちゃんは適切な治療を行えば、普通に生活することが可能です。

治療を中断すると症状が再発・悪化することが多いので、継続的なケアが必要になります。

重症化すると呼吸不全や慢性的な肺のダメージを引き起こすこともあるため、早期発見・治療が重要です。

bottom of page