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猫の知覚過敏症候群

症例

神経科

知覚過敏症候群は、猫ちゃんが突然体の一部を過剰に気にしたり、急に興奮して走り回ったりするなどの異常な行動を見せる病気です。「皮膚が波打つように見える」「急に背中を舐める・噛む」「自分の尾を追いかけて激しく噛む」「何もないのに驚いたような仕草をする」などの症状が見られます。



よくある症状

  • 背中の皮膚がピクピク動く

  • 急に何もないのに走り出す

  • 尾や背中をしきりに舐めたり噛んだりする

  • 尾を追いかけてぐるぐる回る

  • 急に触られるのを嫌がる

  • 鳴き方が変わったり、瞳孔が開く

  • なんとなく「怒っているような」「不安そうな」様子を見せる

これらの症状は数秒から数分でおさまることが多く、一見すると気まぐれな猫ちゃんらしい行動に見えることもありますが、頻繁に起こるようであれば注意が必要です。





原因は?

正確な原因はまだわかっていませんが、次のような要因が関係していると考えられています:

  • 神経の過敏(発作の一種とも)

  • ストレスや環境の変化

  • ノミや皮膚の刺激

  • 関節の痛みや内臓の不調

※まずは皮膚病や内科疾患など他の病気の可能性をなくすことがとても大切です。


診断と治療

この病気は、他の原因を否定したうえで「知覚過敏症候群」と診断されます。

治療は、猫の症状の強さや頻度に合わせて組み合わせて行います


主な治療法

  • 抗けいれん薬・抗不安薬・抗うつ薬などのお薬

  • 環境の見直し(静かな場所の確保、刺激を減らす)

  • フェロモン製剤(リラックス効果のある「Feliway®」など)

  • サプリメント(ストレス緩和に有効な成分を含む製品)

最近では、こうしたお薬以外の「やさしい選択肢」も増えており、症状が軽度な猫ちゃんにはとくに効果的な場合があります。


飼い主さんへのお願い

一見すると「気まぐれ」に見える行動でも、実は体や心の不調のサインかもしれません。症状が繰り返される場合や、猫ちゃんが不安そうに見えるときは、ぜひご相談ください。


早めの気づきと対応が、猫ちゃんの安心できる毎日につながります。

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