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食物アレルギー

症例

皮膚科・耳科

食物アレルギーとは?

食物アレルギーは、食物に対して免疫反応が過敏に起こる病態のことを言います。

アレルギーにはⅠ〜Ⅳ型アレルギーがあり、そのうちⅠ・Ⅳ型が関与していると言われています。



食物アレルギーの症状とは?

主な症状として痒み、紅斑、丘疹、脱毛、苔癬化(たいせんか):(かきむしることを繰り返して、皮膚が厚く硬くなった状態)などがあります。また皮膚以外の症状といて、軟便・下痢・嘔吐・しぶり・排便回数の増加などが見られることがあります。


痒みが出る部位は、アトピー性皮膚炎と似ており、肢端・顔周り・腋窩・鼠径部・肛門周囲・背部によくでるとされています。特に、背中や肛門に痒みが出ている場合、食物アレルギーである事が多いです。


アトピー性皮膚炎は環境中のアレルゲンに対する反応であり、春から夏にかけて悪化することが多いのに対して、食物アレルギーは季節限定ではなく常に痒みがあることが特徴です。


発症年齢として生後6ヶ月から1歳以下、もしくは7歳以上で発症することが多いです。




食物アレルギーの検査は?


食物アレルギーは食物に対する免疫応答なので、どの食物に対して反応しているのかを把握していくことが大切になります。そのため、血液を採取しリンパ球反応試験やIgE反応試験を行うことがあります。ただし、陽性反応と結果出たものがアレルギー反応を起こしているのではなく、あくまでそのアレルゲンに現在暴露されているかの結果になります。これを元に臨床症状と合わせてアレルゲンの特定を行なっていきます。また、摂取したことのない蛋白・奇異性蛋白も用いたご飯や加水分解されているご飯を継続的に食べていき痒みが落ち着くかを見ていく除去食試験を行うことがあります。

食物アレルギーを持っている犬・猫が除去食試験を行う場合、3週間継続で50%、5週間継続で80%、8週継続で90%が痒みが軽減します。

また、除去食を継続的に食べたのち、時間経過とともに痒みが軽減した可能性もあるので、除去食試験を行う前に食べていたご飯を与える負荷試験を1−2週間行う必要があります。この負荷試験により痒みが再燃した場合、食物アレルギーと診断されます。除去食試験を継続的に食べていくことが難しい場合や、今まで食べていたご飯やリンパ球反応試験やIgE反応試験をもとに手作り食を用意していくこともあります。



食物アレルギーの治療法


反応しているアレルゲンを摂取しなければ、症状が出ることはありません。アトピー性皮膚炎との違いは、アトピー性皮膚炎は長い期間付き合っていく必要がありますが、食物アレルギーは食事を変えることで治すことができるということです。また、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎が併発していることもあります。その場合、食物を変更することにより痒みが軽減はされますが、アトピーに対しては治療が必要になります。



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