top of page
02-01-group_Mono_edited.png

子犬子猫の低血糖症

症例

救急科

子犬が突然ぐったり?それ、低血糖症かもしれません子犬を飼っていると、元気に遊んでいたはずが突然ぐったり…という場面に出くわすことがあります。特にトイプードルやチワワなどの小型犬種では、子犬の時期に低血糖症を起こすことが少なくありません。この記事では、低血糖症とは何か、どうして起きるのか、そして飼い主さんにできる対策について解説します。





低血糖症とは?

低血糖症とは、血液中のブドウ糖(グルコース)が著しく低下した状態のことです。脳や筋肉のエネルギー源であるブドウ糖が足りなくなると、以下のような症状が現れます。



こんな症状があれば要注意!

  • ふらつく、まっすぐ歩けない

  • 元気がない、動かない

  • 震える

  • 意識がぼんやりしている(呼んでも反応しない)

  • よだれが出る、嘔吐する

  • けいれんを起こす

特に「遊んでいたのに急に動かなくなる」「ごはんを食べなかった日の夜にぐったりする」などは、低血糖のサインかもしれません。



なぜ子犬子猫で起きやすいの?

  • 肝臓の働きが未熟で、血糖を保つ力が弱い

  • 小さな体に対して必要なエネルギーが多い

  • ごはんを少しでも食べないとすぐエネルギー切れになる

  • 寒さ・ストレス・激しい遊びも引き金に

特に生後3か月未満、または体重が1kg未満の子犬では注意が必要です。脂肪などのグルコースが枯渇した時の代役が少ないのも一因です。



家庭でできる予防と応急処置日頃からの対策

  • 食事は1日3〜4回以上に小分けして与える

  • 食が細い子には、獣医師と相談の上高栄養のフードやサプリを活用

  • 部屋を適温(25℃前後)に保つ

  • 激しい運動を避ける



ぐったりしたときの応急処置

  1. すぐにブドウ糖を補給

     → ハチミツや砂糖水を指にとって、口の中(歯茎や舌)に塗布や舐めさせる

  2. 体を温める(低体温も悪化要因)

  3. 速やかに動物病院へ

※意識がない場合は無理に口に入れないでください。誤嚥のリスクがあります。



まとめ

小さな命を守るために低血糖は早期発見と素早い対応がとても重要です。初期であれば回復することも多い一方、重度になると命に関わるケースもあります。「いつもと違うな」と感じたら、迷わず動物病院へご相談ください。子犬期は短くも大切な時期。しっかり守って、健やかに育ててあげましょう。

bottom of page