
甲状腺機能低下症
症例
内分泌科
元気がない?太りやすい? もしかすると「甲状腺機能低下症」かもしれません。

甲状腺とは?
甲状腺は首のあたりにある小さな臓器で、身体の代謝をコントロールするホルモン(主にT4、T3)を分泌しています。これらのホルモンが正常に働くことで、元気に動き、食べ物をエネルギーに変えることができます。
甲状腺機能低下症とは?
甲状腺機能低下症(Hypothyroidism)は、甲状腺ホルモンの分泌量が減ってしまい、全身の代謝が低下してしまう病気です。中高齢の犬でよく見られ、特に中型~大型犬種に多い傾向があります。
こんな症状ありませんか?
元気がない、疲れやすい(悲観的顔貌)
最近太ってきた(食事量は変わらないのに)
毛が薄くなってきた、毛づやが悪い
皮膚が乾燥してフケが出る
寒がるようになった
活動性の低下やボーっとしている感じがあるこうした症状は加齢と間違われやすいですが、実は治療できる病気のサインかもしれません。

原因は?
犬の甲状腺機能低下症の多くは自己免疫性甲状腺炎(免疫系が甲状腺を攻撃してしまう病気)や、原因不明に甲状腺萎縮によって起こります。先天的に甲状腺に異常があるケースや、他の病気や薬の影響で一時的に低下することもあります 。
診断と検査
血液検査で甲状腺ホルモン(T4、f T4)と、調節ホルモン(TSH)の値を測定することで診断します。必要に応じて追加のホルモン検査や、他の病気を除外する検査も行います。
治療方法は?
甲状腺ホルモン剤の内服が主な治療になります。適切な量を毎日与えることで、徐々に元気を取り戻し、症状も改善していきます。治療は一生続ける必要がありますが、しっかり管理することで健康な生活を送ることができます。
定期的な検査が大切
薬の量が適切かどうか、体の状態が安定しているかを確認するために、定期的な血液検査が必要です。最初の数か月は1~2ヶ月ごと、その後は状態に応じて間隔を空けていきます。
最後に
甲状腺機能低下症は、適切に治療すれば、ほとんどの犬が元気を取り戻せる病気です。「年のせいかな?」と見過ごさず、気になる症状があれば、お早めにご相談ください。