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化膿性外傷性皮膚炎

症例

皮膚科・耳科

化膿性外傷性皮膚炎とは?

化膿性外傷性皮膚炎は、急性湿性皮膚炎やホットスポットと呼ばれています。

舐める掻くなどの自傷行為によって急性に生じる表在性膿皮症です。夏場に発生しやすく、犬では比較的よく見られるが、猫での発生は稀です。

好発犬種はゴールデン・レトリバー、セントバーナードなどですが、どの犬種でも見られます。

年齢は4歳齢以下の若齢での発生が多かったとの報告があります。

        

症状は?

滲出物のある糜爛・潰瘍、脱毛が見られます。また痒みや痛みが伴います。






診断は?

痒みや痛みが先行して起こるので、舐めたり引っ掻いたりなどの行動が起こっていたかを確認します。

また細菌感染やマラセチアなどを確認するため、押捺検査を行います。



治療は?

化膿性外傷性皮膚炎が生じている部位の周囲の毛を刈り、病変部を水や低刺激性のシャンプー剤で洗浄します。洗浄することで、汚れをとり、細菌を落としていきます。

病変部の痒みや痛みに対して、ステロイドなどの抗炎症作用のある内服薬を使用します。

病変部を噛んだり舐めたりする行為が止まらない場合、一時的に物理的に防止するため、エリザベスカラーを使用することもあります。

痒みや痛みと引き起こす原因として、アレルギー性疾患、外部寄生虫、外耳炎、肛門嚢の異常、汚れた被毛、筋骨格傷害などが考えられます。


繰り返し発生しないよう、これらの原因を探索し治療していく必要もあります。

また、似たような疾患で化膿性外傷性毛包炎があり、鑑別する必要があります。化膿性外傷性毛包炎である場合は、深在性膿皮症の治療に準じ、抗生剤を使用していきます。状態により、細菌培養を行うこともあります。




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