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異物誤飲 part1

ブログをご覧の皆さんこんにちは☀️

アリアスペットクリニック看護師の斎藤です😊


やっと涼しくなり過ごしやすくなってきましたね😌

これからどんどん寒くなっていくので

人もワンちゃん、ネコちゃんも体調の変化に気をつけて

毎日楽しく過ごしましょう🍀



今回はワンちゃん、ネコちゃんの

異物誤飲についてお話しようと思います🤭

内容が盛り沢山な上に、これからクリスマスやお正月など美味しいものが沢山🍽で

増えてきてしまう事故ですので2回に分けてお話していこうと思います💡




私たち人と同じ生活空間で暮らす動物たちにとって、生活環境には危険なものがいっぱいです⚡️

特に、好奇心が旺盛な子犬や子猫の時期は異物誤飲事故が起こりやすく、生活環境の見直しなど、事故予防を心がけることが重要になってきます🧐





それでも、実際にワンちゃん、ネコちゃんが異物を飲み込んでしまったことに気づいた時には、どうしたら良いのでしょうか?🤔

 


「様子を見ていて良いのか」「中毒や腸閉塞の危険性があり、すぐに動物病院を受診した方が良いのか」「受診するまでの間、お家でどのような対処をした方が良いのか」など、心配事ばかりで悩んでしまいますよね😣


良く起こる異物誤飲事故やお家での対処などをまとめましたので目安にして頂き、実際に何か食べてしまった!と気づいた時にはすぐ病院に連絡をして先生に診てもらいましょう😖🏥






part1

異物誤飲について「〇〇食べちゃった」

症状は??お家で出来る事ある??



日常生活何処にでもあるもの編


1.危険度の高いもの⚠️⚡️


〇糸やヒモ状のもの

ヒモ状の物を誤飲してしまった場合、腸閉塞を起こす可能性があり危険です⚠️

嘔吐や食欲不振、腹痛等の症状がみられます。

時間の経過とともに腸に壊死が起きたり、腸に傷がつき、穿孔(穴があくこと)して腹膜炎を起こし死亡してしまうことも…

口やお尻からヒモが出ていたとしても無理に引っ張ったりせず、すぐに病院に連絡、受診をお願いします🙇‍♂️




〇竹串、画びょう、ピン、くぎ、針など

竹串やピンなど先の尖っているものは異物が口腔内や消化管粘膜を傷つけたり、穿孔したり、ほかの臓器を傷つけたりする危険性があります⚠️

食欲不振、腹痛、嘔吐、発熱などの症状が見られます。



〇たばこ

たばこに含まれるニコチンが原因となる中毒症状が、摂取後数分間で起こります。興奮して活動的になり、よだれを流したり、嘔吐、下痢などが見られたりします。多量に摂取すると、震えやけいれんを起こして起立不能になり、昏睡に陥って死亡する場合もあります。




〇漂白剤

家庭用の漂白剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムは腐食性ですので、口腔内や消化管粘膜に炎症や傷害をひき起こします。よだれを流したり、嘔吐、吐血などが見られたりします。

身体や眼などに触れてしまった場合も対処が必要になりますので病院に連絡しましょう!



2.成分によっては危険度の高いもの⚠️


〇乾燥剤、脱酸素剤

乾燥剤には主にシリカゲル、塩化カルシウム、生石灰があります。シリカゲルは毒性が低く、ほとんど問題ありませんが、塩化カルシウムと生石灰は毒性が強く、口にすると粘膜の炎症や潰瘍をひき起こし、目に入ると結膜や角膜の傷害を起こします。

脱酸素剤の主成分は鉄粉の場合がほとんどで、毒性は低く、大量に食べなければ重篤な中毒を起こす心配はありません。



〇保冷剤

大量摂取でなければ問題のないものもありますが、保冷剤の種類によっては、成分にエチレングリコールが含まれているものがあります。この場合には中毒を起こす危険性があり、摂取量によっては神経症状、腎障害、低カルシウム血症などを起こし、死亡することもあります。

夏の熱中症対策に保冷剤を利用される飼い主さんは多いようですが、犬や猫がかじってしまうことも多く、十分な注意が必要です🚨⚡️



〇ヒトの医薬品

薬の種類によっては、大量摂取でなければ問題がないものもありますが、薬の種類や摂取量によって中毒症状を起こすものもあります。



3.量によっては危険度の高いもの⚠️


〇食用油

少量なめた程度では問題ない場合もありますが、ある程度の量を摂取すると嘔吐、下痢などの消化器症状を起こします。重症の場合は膵炎を起こすことがあります。

揚げ物や脂っこい食べ物を大量に食べてしまった場合にも同じような症状が起こります。



〇お酒

少量なめた程度では問題ない場合もありますが、ある程度の量を摂取すると運動失調、行動異常、興奮、あるいは沈うつなどの症状があらわれます。重篤な場合は昏睡に陥って死亡する場合もあります。



〇使い捨てカイロ

使い捨てカイロの成分は鉄粉、水、食塩、活性炭、バーミキュライトなどです。

毒性は低く、一般的には重篤な中毒を起こす心配はありませんが、大量に食べると下痢や嘔吐が見られることがあります。

また使用中の物は発熱しているため、食道や胃腸の粘膜を傷つける可能性があります⚡️



〇ペットシーツ、ティッシュなど

ペットシーツの中身は綿状パルプ、高分子吸収体、吸水紙などからできています。通常は便と一緒に排泄されますが、一度に大量に食べた場合など、嘔吐や下痢などの症状をひき起こすことがあります。また、お腹の中で水分を吸って膨張し、腸閉塞のような状態になることもあります。ティッシュも同様です。



4.おもちゃやプラスチックなど状態によっては危険度の高いもの


〇靴下、タオル、雑巾などの布類、ボール、マスコット、人形などのおもちゃ、プラスチックなど

そして以外にネコちゃんで多いのがシリコン、ウレタン製品のものです。

どうぶつの大きさと異物の大きさによっては、無症状で経過し便とともに排出されることもありますが、異物が胃内に留まったままであったり、腸閉塞を起こしてしまっていたりすると、嘔吐、食欲不振、腹痛などの症状が見られます。布類を引きちぎって食べているような場合だと、上述のヒモ状異物と同様の状態となり、非常に危険です。大きな異物の場合は食道に詰まってしまい、吐きたいけど吐けない、呼吸困難などの症状が出ることがあります。



〇電池

電池の大きさや形状によりますが、消化管を通過してそのまま排泄されれば、特に症状を示すことはありません。しかし、食道や胃などに長時間留まってしまうと、放電や電池の崩壊によって粘膜の損傷や潰瘍を引き起こすことがあります。ボタン電池などは要注意です。



〇硬貨

消化管を通過してそのまま排泄されれば、中毒症状を示すことはありません。しかし、動物のおおきさによっては胃などに長期間留まって粘膜を刺激し嘔吐や食欲不振の原因になったり、腸閉塞を起こしたりする可能性もあります💦