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心タンポナーデ

症例

循環器科

心タンポナーデとは、心臓を包む膜(心膜)に心膜液と呼ばれる液体が貯留することで心臓を圧迫し血液がうまく送り出せなくなってしまいショック状態となってしまいます。

心膜液が貯留して圧迫してしまう
心膜液が貯留して圧迫してしまう

⚪︎原因は?


心タンポナーデを起こす原因は様々あり、


  • 腫瘍

  • 心不全

  • 心臓や周囲の臓器からの出血

  • 感染や炎症

  • 特発性(原因が不明)


などがあり、犬では腫瘍や特発性、猫では心不全が比較的多いとされています。



⚪︎症状は?


心タンポナーデが起きた場合に出る症状には


  • ぐったりとしている

  • 呼吸が早い、苦しそう

  • 突然倒れる、ふらつく

  • 歯茎の色が薄い、白っぽい

などがあり心膜液が溜まる速さによって突然症状が出たり、徐々に出ることもあります。

この状況が継続してしまう、あるいは進行が急速な場合は亡くなってしまう可能性もあります。



⚪︎診断は?


診断には超音波検査やレントゲン検査などの画像検査が必須です。

画像で心臓の大きさや肺などの他の組織に異常がないかなどを確認します。

特に超音波検査は、心膜液の貯留の程度や心膜液が心臓の動きに影響を与えているかどうかなどを判断するのに重要です。


また、抜去した心膜液の検査の性状を調べることで原因の精査を実施します。



⚪︎治療は?


緊急性が高い場合には、胸に針を刺し心膜液を抜去する必要があります。


心臓のかなり近い場所に針を刺さなくてはいけないのでリスクが高い処置となっていますが、それ以上に心膜液を抜去し心臓の動きを改善させなければさらに症状が悪化する可能性があります。

繰り返し心膜液の貯留をしてしまう場合には、外科的な治療介入を検討します。

また、腫瘍が原因となる場合には抗がん剤での治療も検討します。


以下の写真が実際に心タンポナーデを発症したときと、心膜液を抜去した後のレントゲン画像です。

抜去前
抜去前
抜去後
抜去後

⚪︎予後は?

予後は原因となる疾患や、心膜液を繰り返すかどうかで変わってきます。

特発性の場合、心膜液の貯留を繰り返さなければ予後は比較的良好とされています。

腫瘍などが原因で心膜液を繰り返す場合は予後は良くないとされています。



⚪︎まとめ


心タンポナーデはとても緊急性の高い疾患であり、迅速な対応が必要な疾患です。

万が一お家で呼吸が早い、下の色が真っ青などの症状が出るようであればなるべく早く病院にまでご連絡ください。

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