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消化管内寄生虫

症例

消化器科

原因・種類

犬や猫が消化管内寄生虫に感染する主な原因は、経口感染(寄生虫卵や幼虫の摂取)、ノミなどの外部寄生虫からの感染、母子感染です。

感染源は以下のようなものが挙げられます。

  • 汚染された土壌や水

  • 感染動物の糞便

  • ノミなどの外部寄生虫

  • 生肉や野生動物の捕食

  • 母動物からの経胎盤・経乳感染


主な寄生虫の種類:

  • 回虫

  • 鞭虫

  • 瓜実条虫

  • ジアルジア

  • コクシジウムなど




主な症状

寄生虫の種類や感染程度、年齢によって症状は異なりますが、以下のような消化器症状が見られることが多いです。


  • 下痢(粘液便、血便、水様便)

  • 嘔吐

  • 食欲不振、体重減少

  • 肛門を床にこすりつける動作

  • 毛艶の悪化、成長不良


無症状のこともあり、知らないうちに周囲へ感染源を広げてしまうことがあります。



診断方法

寄生虫感染の診断は主に以下の方法で行います:

  • 糞便検査(直接塗抹法・浮遊法):寄生虫卵や虫体の確認

  • ELISA法やPCR法:ジアルジアなど微細な原虫の診断に有効

  • 問診と身体検査:症状や環境情報の収集

※複数回の糞便検査が必要な場合もあります。



治療法

治療は寄生虫の種類に応じた駆虫薬の投与が基本です。

感染症状が重い場合は、対症療法(輸液、栄養管理など)を併用することもあります。



予防法

消化管内寄生虫は、感染を防ぐことが何より重要です。次の対策が推奨されます。

  • 定期的な駆虫

  • 月1回の総合予防薬の使用(フィラリア予防薬に寄生虫対策が含まれる場合も)

  • 糞便検査を年1~2回行いましょう

  • ノミ・ダニの予防(条虫の感染対策)

  • 生肉等の摂取を避ける

  • 環境衛生の徹底(糞便の速やかな処理、ケージ・トイレの清掃消毒)



まとめ

犬猫の消化管内寄生虫は、軽度の下痢から命に関わる症状まで幅広く体調に影響を及ぼす可能性があります。

。また、一部は人にも感染する(ズーノーシス)ため、家庭内での衛生管理と予防策が大切です。定期的な健康診断と駆虫で、大切なペットの健康を守りましょう。

子犬に多いですがもちろん成犬・成猫にも感染することがあります。便の様子が気になる際はご相談ください。

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