こんにちは!
アリアスペットクリニック 動物看護師の佐野です!
2月になり暖かい陽差しの日も増えて来ましたね😊
2月のイベントと言えば、バレンタインデー🍫💕
今年のバレンタインデーは、このコロナ禍ですので、例年よりも少ないのでは?と予想しています🧐
ただ、年間を通して少なからず起こるのが『チョコレート誤飲事故』です。
(画像:アニコム損害保険株式会社より引用)
事故防止の為に、
なぜチョコレートが危険なのか
食べてしまった時の対処法
これらを知っておきましょう☝️
犬という生き物は、大変甘党ですので、
バレンタインデーの時期は特に事故が増えます😥
猫のは舌は甘味はあまり感じませんので、甘さよりも脂質を好む傾向がありますが、それでも食べてしまう子がいるのです。
ご存知の方も多いと思いますが、犬にチョコレートは禁物です。
そして実は、猫にとっても危険な食べ物でもあります🙀
チョコレートの何が原因なの?
チョコレートの原料で、カカオに含まれるカフェインやテオブロミンという成分が、犬や猫には中毒物質となります。
カフェインは動悸、過度の興奮、不整脈、ひきつけ、ふらつきなど
テオブロミンは、犬や猫にとって分解、排出する事が難しいため体内に長時間留まり、嘔吐や下痢などが引き起こされます。
余談ですが。
テオブロミンは競走馬にも禁止されている成分です。
興奮してしまう事、気管拡張・利尿作用があるためドーピング剤として指定されているのですよ🏇🏇🏇
もしチョコレートを食べるとどうなる?
命に関わります!
初めに落ち着きがなくなり、呼吸が浅くなったり、速くなったりするなど興奮状態に陥ります。
時間の経過とともに嘔吐、下痢などの中毒症状が見られ、神経や心臓に過度に作用を起こし、呼吸の乱れ、不整脈、発熱などが現れる場合も。
重度になると全身性痙攣などを起こし、最悪の場合、死に至ります。
危険な量はどれくらい?
少量で反応してしまう子もいるため、一概に言えませんが
カフェイン、テオブロミンは体重1㎏あたり15mg〜の摂取で中毒を発症します。チョコレートの種類により、カカオの含有量(≒テオブロミンの含有量)が違いますので
体重1㎏あたり、ブラックチョコレート5g、ミルクチョコレート10gが参考値となります。
ちなみに板チョコは1枚70g程ですので、身体の小さい子には1欠片でも危険ですね😣
こんなものも気をつけて!
チョコレートだけでなく、カカオを含むものも危険です。ココアは飲み物のほか、パウダー状のものや、チョコレートのパン、ケーキ、チョコレート入りクッキーやキャンディなど、カフェインやテオブロミンが含まれる物は、絶対にイタズラが出来ないようにしてください!
また、包装されていた銀紙や、アルミ箔などの消化が出来ない物を、
美味しそうな匂いがついていたために、丸ごと飲み込んでしまう事がありますので食べ終えたゴミも含めてご注意下さい。
対処法や治療は?
もしチョコレートを食べてしまったら、症状がなくても、すぐに動物病院へ。
食べてすぐなら中毒になる可能性を下げる事が出来るかも知れません!
いつ
何を(商品名やチョコレートの種類)
どのくらいの量を口にしたか
症状はいつからか
を伝えます。
来院時には、食べてしまった商品の成分表記のあるパッケージ(箱・包装)を持参いただけると助かります!
⚠️ネット上では「まず飼い主が吐かせる」と書かれた記事もありますが、二次災害に繋がる恐れがある為、絶対にやめてください。
病院では注射薬で嘔吐させます。
嘔吐しない場合や、意識の状態、持病などの都合によっては、胃洗浄をします。
便と共に排出させる、点滴で解毒を促す、といった方法もあり、具合によって治療法が変わるため、必ず獣医師の診察を受けましょう。
最後に
今回は注意喚起を兼ねて、終始怖い話になってしまいましたが、
人間と共存する犬猫の生活圏には、たくさんの危険な物が溢れています😢
注意が必要な食べものは他にも数多く存在していますので、また別の機会にご紹介しますね😉
アリアスペットクリニック
動物看護師
佐野
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