グレインフリーフードと心臓病の関係について
- アリアスペットクリニック

- 1 日前
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こんにちは、獣医師の安達です。
今回は心臓病に食事が関連しているかもしれない!?というテーマでコラムを作成してみました。
みなさんは「グレインフリーフード」というワードを聞いたことありますか?
グレインフリーとは、穀物を一切使わずにさつまいもや豆類を炭水化物源として使用したフードのことを言います。

このグレインフリーフードが、心臓病(特に拡張型心筋症)の発症に関連があるのではないかとの研究が報告されています。
⚪︎きっかけはアメリカでの報告
2019年にアメリカのFood and Drug Administration(FDA:米国食品医薬品局)が、グレインフリーのと犬の拡張型心筋症との関連について調査を開始しました。
拡張型心筋症は本来、ドーベルマンやボクサーなど特定の大型犬に多い病気でしたが、それまであまり発症しない犬種でも発症が報告されました。
その犬たちに共通していたのが、「グレインフリー」や「豆類(エンドウ豆、レンズ豆など)を多く含むフード」などのような穀物を制限されたフードを食べていたことでした。
⚪︎何が問題だったか?
拡張型心筋症の一部ではアミノ酸の一種であるタウリンの不足が関係します。
タウリンと心臓の筋肉の働きに関与する、重要なアミノ酸です。

以前は猫で問題になることが知られていましたが、この件がきっかけで犬でも栄養に関連した拡張型心筋症が注目されました。
ただし重要なのは、
グレインフリー=危険
ということが絶対ではない。という点です。
問題は「穀物が入っていないこと」そのものではなく、
豆類の使用割合
食物繊維バランス
アミノ酸組成
吸収への影響
フード設計全体の問題
などが複雑に関与している可能性が指摘されています。
⚪︎その後どうなったのか?
現在でも
明確な因果関係は完全には証明されていない
しかし、関連性を示唆する症例報告は複数ある
食事内容の変更+タウリンの補充で心筋症が改善する例もある
というのが実情であり、「可能性はあるが、まだ研究途中」という段階です。

⚪︎じゃあグレインフリーはやめた方がいいのか?
現在のところ一概には言うことはできません。
食物アレルギーなどで厳選された食事が必要な場合もあれば、品質管理を徹底して実施しているメーカーもあります。
ただし、
・長期間グレインフリーを食べている
・豆類が主原料である
・発症しやすい犬種でない犬種で拡張型心筋症のような所見がある
・タウリンが低値である
などのケースでは、一度食事を見直してみても良いかもしれません。
実際、私自身もグレインフリーフードから、高タンパク質のフードに変更しただけで拡張型心筋症の症状が改善した例を経験したことがあります。
⚪︎飼い主さんに伝えたいこと
今回は食事が心臓病に関連することがあるという意外なテーマで記事を作成してみました。
フードは「イメージ」や「流行」ではなく、その子の体質・年齢・病気に合わせて選ぶことが重要であり、必ずしも「穀物=悪」ではありません。
もし、今回の記事を見て気になることがございましたらぜひお気軽に相談いただければと思います。





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